2012年8月27日月曜日

良血馬の素質開花! GIIドーヴィル大賞他2重賞

8月26日はドーヴィル競馬場で3重賞が行われた。結果的には夏の間に激しい戦いを繰り広げてきた馬たちの疲労度が勝負の分かれ目となった。ここから秋の飛躍を目論む3歳馬が活躍し、秋に向けて楽しみが増えた。

まずはGIIIモトリ賞(3歳上芝1200m)。一番人気に推されたのは、モーリス・ド・ゲスト賞5着の3歳馬レスティアダルジョンだったが、6着。勝ったのは8歳馬ジミースタイルズ。
父はクラリオン系インチナー。母はオーエンチューダー系イニヤレイク。2着にはガマルト、3着には9歳馬マリオールが入り、ここでは古馬が貫禄を見せつけた形になった。


 GIIIキャンセー賞では実績馬ティンホースと上がり馬フラクショナルがともに単勝5倍で一番人気。ティンホースは前走ジャック・ル・マロワ賞の疲れが抜けていなかったのか、いいところなく9着惨敗。3歳馬フラクショナルが人気に応えて重賞初勝利をあげた。これで5戦4勝。今後の活躍が期待できそうだ。前回触れたようにフラクショナルの半姉ニードルクラフトは繁殖牝馬として日本に輸入されており、フラクショナルの甥・姪が日本のターフを走ることになるが、こちらにも注目したい。2着はムーンウォークインパリス、3着は人気薄キングエアーとともに騸馬が入った。

今日のメインレースはGIIドーヴィル大賞。勝ったのは3歳馬マスターストローク。重賞未勝利ながらも同世代の実力上位馬と互角の戦いを展開していただけに、さほど不思議はないが、4番人気と評価はあまり高くなかった。父はブランドフォード系モンズーン、母はニジンスキー系メリカー。祖母は凱旋門賞を制し、ジャパンカップ(8着)にも出走したアーバンシー。つまりマスターストロークはガリレオ(英ダービー、愛ダービー、キングジョージ)、シーザスターズ(英ダービー、凱旋門賞等GI6勝)という偉大なる叔父をもつ良血馬。このまま凱旋門賞へ向かうとなると楽しみな一頭だ。
 2着にはゴスデン調教師のゲートウッド、3着はオーケーコラル。
 ゴドルフィン、A・ファーブル厩舎の主戦騎手ギュイヨンがマスターストロークではなく、こちらに乗ったことで、一番人気に押されたテネンバウムは7着と大敗。まだキャリアも浅いだけに巻き返せるか。

 3重賞のうち、ゴドルフィン、A・ファーブル厩舎のコンビで2勝(フラクショナル、マスターストローク)とイギリス馬に押されていた今年のドーヴィルだったが、なんとかフランス勢が一矢報いる形となった。

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