夏のドーヴィル開催のメインレース、ジャック・ル・マロワ賞(3歳以上芝1600m)が、8月12日ドーヴィル競馬場で行われた。
出走は11頭だが、今年の注目は何といっても先週モーリス・ド・ゲスト賞を勝ったムーンライトクラウドMoonlight Cloud。同年にこの2つのレースを制した馬はこれまでいないだけに、ヘッド調教師の無謀とも思える挑戦がどのような結果をもたらすのか、多いに関心を集めたが、結果的には連闘に加えて、距離延長(1300mから1600m)がこたえて、4着に敗れた。それでも直線では3着イリューシヴケイトを頭差まで追いつめた。
勝ったのはAP.オブライエン調教師の管理馬エクセレブレーションExcelebration。勝ちタイムは1分34秒6。昨年のムーラン・ド・ロンシャン賞 Prix Moulin de Longchampの勝ち馬だが、これまでGIでは3度怪物フランケルに敗れており(2着2回3着1回)、これでGI2勝目。フランケルのいないレースでは負けられないというところか。 スミヨン騎手はこれで3度目の同レース制覇。当日まで、ライアン・ムーア騎手が手綱を取る予定だったのだが、第3レースで最後の直線残り100mのところで、先頭を行くムーア騎手の鞍がずれて落馬するというアクシデントがあった。大きな怪我はなかったが、大事をとって騎手変更ということになった。幸運なスミヨン騎手はレース後こう語っている。「ゴール前で落馬したライアンには悪いけど、どうしても微笑んでしまうね。僕にとっては3度目のジャック・ル・マロワ賞を勝つ思いがけないチャンスだったから。騎乗を依頼されたとき、勝機があるというのは分かっていたよ。」
2着は伏兵シティスケープCityscape(9番人気)。今年3月にダークシャドウが9着に敗れたGIドバイ・デューティーフリーの勝ち馬だが、マイル一戦級との対決はあまりないが、逃げるイリューシヴケイトをピッタリ追走し、しぶとく追いすがると、最後は首差交わした。
前走ロートシルト賞Prix Rothschildを制し、勢いに乗るイリューシヴケイト(吉田照哉氏所有)だったが、好スタートからハナを切ったまではよかったものの、うまく目標にされた形になったのが、苦しかったか。
全着順
馬名 騎手
1着エクセレブレーション C・スミヨン
2着シティスケープ J・ドイル
3着イリューシヴケイト F・デットーリ
4着ムーンライトクラウド T・ジャーネット
5着キャスパーネッシャー S・ケリー
6着チンホース C.-P.・ルメール
7着ゴールデンライラック M・ギュイヨン
8着イモータルヴァース G・モッセ
9着インドミート O・ペリエ
10着ファーレンフォーユー W・ビューイック
11着モーストインプルーヴド K・ファーロン
エクセレブレーション
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