8月19日、ドーヴィル競馬場ではモルニ賞だけでなく、もうひとつジャン・ロマネ賞(4歳以上牝馬・2000m)というGIが行われます。2004年に新設され、2009年からGIに格上げされたばかりで、フランス競馬ファンでもあまりなじみのないレースかもしれません。10月凱旋門賞と同日に行われるオペラ賞(3歳上牝馬・2000m)への前哨戦と位置づけられます。
金曜の段階での出走予定馬は9頭。例年に比べて粒ぞろいの面白いレースが期待できそうだ。
前々日販売での1番人気はジオフラGiofra。前々走ガネー賞ではシリュスデゼーグルCirus des Aiglesの2着、前走ファスマスSではイリューシヴケイト(ロートシルト賞勝ち、ジャック・ル・マロワ賞3着)、ゴールデンライラック(仏クラシック2冠馬)を破っている。1600mから2000mまで距離の融通は利くものの、父、母ともにダンジグ系という血統からもマイルがベストではないか。
2番人気はガリコヴァGalikova。欧州GI最多勝(14勝)の女傑ゴルディコヴァの半妹で、ヴェルメイユ賞勝ち。偉大なる姉はマイラーだったが、父がガリレオに変わったことにより、距離は問題ない。ドーヴィル競馬場2000mと同条件の昨年のギョーム・ドルナーノ賞では、これまで無敗だったゴールデンライラックに初めて土をつけて快勝しており、オークス2着の雪辱を果たした。前走サン=クルー大賞はメアンドルの3着(4頭立て)だったが、今年最初のレースだったことを割り引いて考えれば、さらなる上積みが期待できそう。
一昨年、昨年とエリザベス女王杯を連覇し、日本の競馬ファンに強烈な印象を残したスノーフェアリーSnow Fairyは現在3番人気。前々走チャンピオンSではシリュスデゼーグルの約1馬身半差の3着。ジオフラがガネー賞で8馬身ちぎられていることを考えれば、この距離では分があるか。問題はエリザベス女王杯以来ということ。休み明けでいきなりは苦しいか。
ナッソーS組からは3頭。筆頭は2着馬タイムピースTimepiece。このレースを制したザヒュージュは英1000ギニー4着、英オークス3着と3歳トップクラス。また3着に退けたワズは英オークス馬と、世代は違うものの、一線級と互角のレースを展開している。4着シーオブハートブレイクSea of Heartbreak、6着イジートップIzzi Topの巻き返しもある。
ただ上位三頭が強力なだけに、逆転とはいかないまでも、他馬がどこまで食い込んで来れるかに注目したい。
出走予定馬
1 タイムピース Timepieace
2 スノーフェアリー Snow Fairy
3 シーオブハートブレイク Sea of Heartbreak
4 ソルティレージュ Sortilège
5 ジオフラ Giofra
6 イジートップ Izzi Top
7 シヨウマ Siyouma
8 ガリコヴァ Galikova
9 テンピューラ Tempura
にほんブログ村 にほんブログ村
0 件のコメント:
コメントを投稿