2012年7月27日金曜日

ロートシルト賞(GI)


729日 ロートシルト賞Prix Rothschild (3歳以上牝馬限定・1600m)ドーヴィル競馬場

 夏のドーヴィル競馬場の開幕を告げるGIロートシルト賞。牝馬限定ながら、昨今の短距離路線での牝馬の活躍をみれば、ジャック・ル・マロワ賞(812日)、モーリス・ド・ギース賞を占う重要なレース。昨年まではヨーロッパGI最多勝(14勝)のゴルディコヴァGoldikovaが4連覇の記録を打ち立てたが、今年も出走馬5頭ながらも、実力の拮抗した好レースが期待できる。
 まず注目はマイルチャンピオンシップ以来となるイモータルヴァースImmortal Verse。昨年のジャック・ル・マロワ賞ではゴルディコヴァを破るが、クィーン・エリザベス2世Sではフランケルの3着、マイルチャンピオンシップでは7着からの復帰戦とあって、仕上がり具合がポイントとなる。コレ調教師は「まだ追い切りが足りないから、ジャック・ル・マロワ賞かモーリス・ド・ギース賞に直行するかもしれない」と前置きしながらも、「でも日曜でも走れるよ」と出走に前向きな様子。ドーヴィルの直線コースを得意としており、本番に向けての試運転といったところか。
 プールデセプーリッシュ(仏1000ギニー・3歳牝馬限定芝1600m)でイモータルヴァースに圧勝し、仏オークス(シャンティ・3歳牝馬限定芝2100m)も制した2冠馬ゴールデンライラックGolden Lilacは今年になってGIイスパーン賞(ロンシャン・4歳以上芝1850m)を勝ったものの、前走ニューマーケットでのGIファルマス賞で9着と大敗したのがマイナス材料。2000m前後が適距離のようなので、直線1600mのスピード勝負は少し厳しいか。
 昨年の仏2歳牝馬チャンピオン(マルセル・ブサック賞)でファルマス賞では2着とゴールデンライラックに先着したイリューシヴケイトElusive Kate3歳馬ながらも、古馬一線級との対決。3.5kgの斤量差を活かしたい。ちなみにこの馬のオーナーは吉田照哉氏。引退後は日本で繁殖入りするようなので、現役時代の走りにも注目。
 GIサンタラ賞(ロンシャン・3歳牝馬限定2000m)を制するも、仏オークスでは8着と大敗したサガワラSagawara。距離短縮が吉と出るか。
  GIII 2勝(プリューダンス賞、ポルト・マイヨ賞)のマショーラMashooraはこのメンバーの中では多少見劣りするが、前走古馬や牡馬相手に勝利をおさめているだけに、距離適性と斤量差を活かして好走を期待したい。



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