ディアヌ賞 の同日に行なわれるGIIIベルトラン・デュ・ブルイユ賞 (4歳上・1600m)は、楽しみなメンバーが揃いました。
このレースかつてはシュマン・ド・フェール・デュ・ノール(北部鉄道)賞 と呼ばれてましたが、2013年から現在の名称に変わりました。ベルトラン・デュ・ブルイユ は競馬奨励組合や障害競走奨励組合の理事長を歴任し、2011年に85歳で亡くなりました。その業績を讃えるために、彼の名前がレースの名称につけられたのです。
まずはアヴニールセルタン 。昨年の2冠馬ですが、凱旋門賞 で初黒星を喫した後、今年最初のミュゲ賞 でも7着と振るわず。「気の悪いところをみせたね。こんなふうにストレスを感じることはよくあることさ。今朝はよかったよ。距離はマイルから2000mまでがベストだろう。いいレースができれば、ドーヴィルのロートシルト賞 に向かうよ」とJ.-C.・ルジェ 調教師は語る。
サンドリンガム賞 (GII芝1600m)で同コースを制しているフィントリー も有力。昨年10月のサンチャリオットS (GI芝1600m)ではわずかに及ばす3着。今年始動はニューマケットでのダリアS (GIII芝1800m)は5着とまだ本調子とはいかないものの、2走目で変わるか。
他にも昨年シーザムーン が制したドイツダービー 5着のワイルドチーフ 、前走リステッドを快勝したシーフロント など、ディアヌ賞の後も眼が離せないレースが続く。
アヴニールセルタン
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もうあと数時間後に始まるGI ディアヌ賞 。金曜日に確定した枠順では、一番人気になりそうなクィーンズジュエル が、大外17番枠を引いたことが話題となりました。前走サンタラリ賞 でも後方からゆったりレースを進めるタイプなので、それほど不安要素ではないかもしれませんが、むしろ多頭数で前を行く馬をうまく捌けるかが問題でしょう。
今年はプール・デッセ・プーリッシュ 組は勝馬エルヴェジャ は出走せず、フォンテーヌリス (4着)とサンタマラント (9着)のみ。フォンテーヌリス は吉田勝己氏所有で、なじみ深い勝負服をシャンティの芝で目にすると、嬉しい気持ちになります。ぜひいいレースをしてほしいですね。
現地の新聞などで話題になっているのは8番モホリシン 。仔馬のころなかなか買い手がつかず、わずか1万ユーロ(約130万円)で、ある若い女性が引き取り、トゥルーズの厩舎に預けたられました。ポー競馬場でのデビュー戦で現オーナーのスタッフの眼に止まり、購入を即決、それからさらに連勝を伸ばし、3戦3勝でディアヌ賞に駒をすすめることなりました。彼女のシンデレラストーリーはまだ続くのでしょうか?
ディアヌ賞 枠順
馬名 騎手
ステイザナイト J-B・イケム
クラルミナ A・ルメートル
デジレクラリー C・スミヨン
サンタマラント P-C・ブドー
フィジオクラット A・バデル
リトルナイチンゲール U・リスポリ
ムーニーヴァレー L・メンディザバル
モホリシン G・ブノワ
フォンテーヌリス T・ジャルネ
アームブルー M・バルザローナ
サウンドオブフリーダム F・ブランカ
アブソリュートブラスト J・オージュ
ナイトフラワー A・シュタルケ
マラバール R・ヒューグ
スターオブセヴィル L・デットーリ
ビジネスロウ O・ペリエ
クィーンズジュエル M・ギュイヨン
シャンティ競馬場
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ディアヌ賞 と同日に行なわれる重賞GIIIリス賞 (3歳・芝2400m)の枠順が確定しました。
GIII ノアイユ賞 4着、 前走リステッドを勝った サラザン が中心でしょうか。最後方からレースを進めながら、徐々に先段に取りつくと、そのまま先頭でゴール。レース後、ブド騎手 は「最後までしっかり伸びていたのがよかった。最後の150mの脚は素晴らしかったね」というように、距離は問題ではなさそう。
前走サラザン に敗れたもののノアイユ賞 では先着したベストオブマックス が2番手。
2戦2勝で前走リステッドを制したエリュプト にもチャンスがある。「まだ経験は浅いが、前走の勝ち方を見れば、このレースに挑戦するのは当然だろう。少し晩成だが、いい走り方をしているし、追ってからもしっかりしている」とロワイエ=デュプレ調教師 は語る。
A・ファーブル厩舎からのもう一頭タンブーラン にも注目。条件戦ながら2戦2勝。一気にレベルが上がるが、どこまでやれるのか。
さて7月14日に行なわれるパリ大賞 に近づくのはどの馬でしょうか?
馬名
騎手
調教師
1
ベストオブマックス
牡3
O ・ペリエ
E ・リボー
2
フォールモヴィル
牡3
G ・ブノワ
E ・ルルーシュ
3
ピランスベール
牡3
V シュミノー
D ・スマガ
4
エリュプト
牡3
S パスキエ
F ・グラファール
5
サラザン
牡3
P-C ・ブド
A ・ファーブル
6
ダリヤン
牡3
C ・スミヨン
A ・ロワイエ=デュプレ
7
タンブーラン
牡3
M ・ギュイヨン
A ・ファーブル
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6月12日、ロンシャン競馬場で行なわれたGIIIラ・クープ (4歳上・芝2000m)は、4番人気べロマッテオ (4歳・セ)が勝利、3連勝で初重賞を勝ち取りました。
3歳までは9戦1勝と目立った成績は残せませんでしたが、今年初頭に騸馬となってからは4戦2勝、ハンデキャップを2連勝して臨んだこのレース、スタートから先頭に立ち、そのまま後続を寄せ付けず、見事逃げ切り。ル・ガル 調教師も、これが平地での初重賞制覇。
レース後、調教師は「ディアヌ賞 と同日のハンディキャップに出走しようかとも思ったが、彼のような神経質な馬には環境的に難しいだろう。来週のコンピエーニュ大賞 があるが、今回は頭数が少なかったので、このレースを選択したんだ」と語っていました。「騸馬だし、次走はまだ分からない」とのことですが、これで選択肢も広がったことでしょう。
べロマッテオ は父モンマルトル 、母リダワール 、母父センダワール で、モンマルトル にとってもこれが産駒の平地初重賞制覇となりました。
圧倒的一番人気に推されたスパークリングビーム は伸びきれず2着。善戦はするものの勝ちきれないレースが続いています。
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6月28日に行なわれるサン=クルー大賞 。今年はトレヴ が参戦することで、注目が集まっていますが、出走を予定していたシリュスデゼーグル は球節の打撲のためレースを回避するとバランド=バルブ 調教師は発表しました。
シリュスデゼーグルの名前をニュースで見るたびに、まだ走っているのかと感慨を覚えますが、今年で9歳で63戦22勝。5月に行なわれたガネー賞 を3度めの勝利を手にし、通算GI7勝。まだまだ元気な姿を見せてくれました。2006年生まれは、日本ではブエナビスタ やロジユニヴァース 、また昨年初年度産駒がデビューしたハービンジャー と同い年。改めて頭が下がる思いがします。
前走イスパーン賞 (4歳上・1850m)ではスタート後に蹄鉄のひとつが割れるアクシデントがあり、4着に敗れましたが、昨年のガネー賞 では、まだ本調子ではなかったとはいえトレヴ に勝ち、サン=クルー大賞 での再戦が楽しみにされていました。
幸いにも怪我は軽傷のようですから、秋には元気な姿を見せてくれると期待しましょう。
VIDEO
2015年ガネー賞
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6月15日はディアヌ賞 (仏オークス)。毎年、趣向を凝らしたポスターがレースに華を添えます。
今年のポスターはこんな感じです。
« C'est party ! »「パーティーよ!」という言葉は、様々に着飾った華やかな女性たちが集うレースの雰囲気と当日シャンティ競馬場で予定されている芝生の上でのパーティーを表しているだけではありません。フランス語風に読んで« C'est party(セ・パルティ) ! »には« C'est parti ! »「スタートしました!」という意味も掛けられています。
まだ今年の出走馬は確定していませんが、注目はクィーンズジュエル 。目下3戦3勝、前走はサンタラリ賞 (GI・3歳牝芝2000m)を快勝。予定通り出走すれば、1番人気に推されるでしょう。ディアヌ賞 では、2008年のザルカヴァ 以来、7年連続で無敗の女王が誕生しています。今年もこの流れは続くのか、注目が集まります。
オーナーはヴェルテメール兄弟 で、アランとジェラールはシャネルの共同経営者でもあります。ディアヌ賞 のタイトルは、彼らの「女王の宝石」にふさわしいのではないでしょうか。
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6月6日、エプソム競馬場で行なわれたコロネーション・カップ (4歳上・2400m)は、パット・ダブス 騎乗のペーターズムーン (リチャード・ハノン 調教師)が初のGIタイトルを獲得しました。ダブス 騎手も37年のキャリアで初のGI制覇でした。
フランスから参戦したドルニヤ (C・スミヨン 騎乗、A・ド・ロワイエ=デュプレ 厩舎)は、首差の2着。ドバイ・シーマ・クラシック に続いてのGI連勝はなりませんでした。
(右からドルニヤ、ペーターズムーン、一頭おいてフリントシャー)
(内ドルニヤ、外ペーターズムーン)
4頭立てで行なわれた今年のコロネーションC 。前走ワンアンドオンリー (3着)やハープスター(8着) も出走したドバイ・シーマ・クラシック を制したドルニヤ は1番人気。押し出されるように先頭でレースを進め、直線でフリントシャー の追い上げは凌いだものの、後方で脚をためていたペーターズムーン には交わされてしまいました。
しかしロワイエ=デュプレ 調教師は「先頭に立たないといけなかったからね」とそれほど落胆の色はみせていません。 「よく走ったし、つぎはサン=クルー大賞 に向かうよ」とのこと。
サン=クルー大賞 (4歳上・2400m) は2年連続凱旋門賞を制していたトレヴ も出走予定。
実績ではトレヴ に分があるものの、両者の対戦成績は1勝1敗。(ヴェルメイユ賞 ドルニヤ 3着、トレヴ 4着、凱旋門賞 トレヴ 1着、ドルニヤ 5着)
6月28日のサン=クルー大賞 が今から楽しみだ。
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